1. 本当に4月ですか?
今回の旅は4月。春になったつもりで来てみたら「……冬じゃん。」
北欧の春を舐めてはいけない。風は冷たく、空は少し曇っている。普通に寒い。 けれど、街の人々は嬉しそうに外に出ている。 今回は観光名所を巡るのではなく、現地の友人に連れられて「暮らすように過ごした」数日間の記録。 美味い飯、ヒップな下町、そして衝撃的な夜の教会の話。

2. 食のパラダイス「TorvehallerneKBH」


友人が「ディナーにいい場所がある」と連れて行ってくれたのが、Nørreport駅の目の前にあるガラス張りのマーケット、「TorvehallerneKBH(トーヴェヘラネKBH)」でした。
中に入ると、パン、チーズ、野菜、魚介類……ありとあらゆる新鮮な食材が並んでいました。まさに「コペンハーゲンの台所」。 私たちはその中にあるスペインバル「Tapa del Toro」のカウンターに陣取りました。
デンマークに来てスペイン料理?と思うかもしれませんが、ここのタパスは絶品でした。 市場の活気を感じながら、ワインとカラマリ、そしてアリオリソースのかかったポテトをつまむ。 周りを見渡すと、地元の人たちが買い物ついでにワインを楽しんでいます。 「観光客向けのレストラン」ではなく、こういう場所でローカルに混ざって食事をするのが最高です。
3. クールな下町「ノアブロ」と湖畔の散歩

翌日「Nørrebro(ノアブロ)」というエリアへ向かいました。 ここはコペンハーゲンで最もヒップで、多国籍なカルチャーが混ざり合う場所だそうです。メインストリートには古着屋やレコードショップ、ケバブ屋が並び、活気に満ちています。

エリアの境目にある大きな湖(The Lakes)のほとりを散歩しました。4月の風は冷たく、ダウンジャケットが必要でした。 それなのに、地元の人たちは構わずベンチに座ってコーヒーを飲んだり、ビール片手に喋ったりしていました。 私たちも湖畔の周りを散歩しました。有名な観光名所ではないけれど、この湖での時間が一番「デンマークの日常」を感じた瞬間だったかもしれません。

ねこちゃんと遭遇。

お昼は友人お薦めのノアブロのピザ屋で。名前を覚えていないのですが、まだあるのかな?散歩の後のピザは最高でした!
4. デンマーク国立美術館と「死神」

ニールス・ハンセン・ヤコブセン作『母親と死神(Døden og Moderen)』。デンマーク国立美術館(SMK)で最も有名な彫刻。 アンデルセンの童話をモチーフにした作品だそうです。 「世界一幸福な国」のアートが、こんなにも生々しく死と絶望を描いていることに驚きます。
5. 教会がクラブに?「Natkirken」の衝撃

夜、友人が「面白い場所がある」と連れて行ってくれたのが、街の中心にある「聖母教会(Vor Frue Kirke)」でした。 伝統的な教会だと聞いて中に入った瞬間、言葉を失いました。
祭壇のキリスト像が怪しくライトアップされ、教会内には電子音楽が響き渡っている。 まるでクラブか、現代アートのイベント会場のようでした。
これは「Natkirken(ナイト・チャーチ)」という取り組みらしく、 友人が言うには、「若者たちにもっとキリスト教や教会に興味を持ってほしいから、こういうスタイルを始めたらしい」とのこと。 お酒を飲んで騒ぐわけではなく、音楽に包まれながら静かに自分と向き合う空間になっている。 伝統を守りつつ、新しいカルチャーを柔軟に取り入れる。このバランス感覚こそが、コペンハーゲンの本当の魅力なのかもしれません。
6. 寒くても心が温まる街
4月のコペンハーゲンは確かに寒かったけれど、マーケットでの美味しい食事、友達と散歩した湖畔の時間、そして教会の新しい試み。 そこには、寒さを楽しみに変える知恵と、新しいものを受け入れる温かさがありました。
もし春先にコペンハーゲンへ行く人がいれば、防寒対策は万全に。 そしてガイドブックを置いて、ふらっと市場やノアブロの街に迷い込んでみてはいかがでしょうか。


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