1. ポツダム宣言の地へ
ベルリン滞在も終盤。 刺激的なミッテやクロイツベルクの喧騒を離れ、今日は少し足を延ばして古都ポツダム(Potsdam)へ。
ベルリンからSバーン(電車)でわずか30分。 美しい宮殿が点在するこの街は、日本人にとってはあの「ポツダム宣言」が発された歴史的な場所としても知られています。
今回は、そんな歴史の重みと優雅さを併せ持つポツダムを、「行きは電車、帰りは自転車」というルートで巡る冒険の記録です。
2. オランダ地区:ドイツの中の異国情緒
ポツダム駅に降り立ち、まずは街の中心部へ。 ここで目を引くのが、赤レンガの建物がずらりと並ぶ 「オランダ地区(Holländisches Viertel)」 。

ドイツにいながらオランダの街並みを歩いているような不思議な感覚。 この日はちょうどマーケットが開かれていて、フランス国旗やテントが立ち並び、地元の人々で賑わっていました。ベルリンの尖った空気とは違う、どこか穏やかで温かい時間が流れています。
3. 世界遺産:サンスーシと大理石宮殿:二つの季節、二つの美
ポツダムといえば、フリードリヒ大王の夏の離宮、サンスーシ宮殿(Schloss Sanssouci)。 実は私はこの場所に夏も冬も行きました。


ブドウ畑の階段の上に建つ黄色い宮殿は、夏の青空の下では輝くように美しく、冬の雪景色の中では静寂に包まれて幻想的です。内部を見学しなくとも、この広大な庭園を歩くだけで心が洗われます。
新宮殿(Neues Palais)が下の写真です。


そしてもう一つ、忘れてはならないのが「新庭園(Neuer Garten)」にある 大理石宮殿(Marmorpalais)。

ハイリガー湖(Heiliger See)のほとりに佇むその姿は、水面に映り込んで絵画のよう。サンスーシほど観光客も多くなく、静かに建築美を堪能できる穴場スポット。
4. 自転車でベルリンへ:森と湖を抜けて
さて、ここからが今回のハイライト。 帰りの電車には乗らず、自転車でベルリンを目指しました。
ポツダムからベルリンへの道のりは、実はサイクリングに最適です。 有名な ヴァンゼー(Wannsee) などの湖沼地帯を抜け、深い緑の グルーネヴァルト(Grunewald)の森 を駆け抜ける。風を切って走る爽快感は、電車やバスの旅では味わえない贅沢な体験でした。
5. トイフェルスベルク:森に潜むスパイの廃墟

森の中にある小高い丘「悪魔の山(Teufelsberg)」を登りきると、突如として異様な白いドーム群が現れる。 かつての 米国NSA(国家安全保障局)の盗聴ステーション跡地 。

ポツダムの優雅な王宮とは対極にある、冷戦時代の遺物。 現在は廃墟となり、至る所がグラフィティアートで埋め尽くされています。

屋上からはベルリン市街を一望でき、その退廃的でクールな光景は「裏ベルリン」の象徴とも言えます。




※現在は管理されており、入場料が必要(最新情報は要確認)。
6. まとめ
王家の優雅な歴史と、スパイたちが耳をそばだてた冷戦の記憶。 その二つの全く異なる顔を、自分の足(自転車)で繋いでみた今回の旅。
ベルリンという街は、中心部だけでなく、少し足を延ばした郊外にも「歴史の断片」が散らばっています。 もし体力に自信があれば、ぜひ自転車で風を感じながら、このコントラストを体感してみて下さい。


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